2013年3月24日日曜日

現代クラシック・ギター奏法の父 アンドレス・セゴビア


1893年スペイン南部アンダルシア地方でアンドレス・セゴビア(Andrés Segovia)は生まれました。セゴビアが生まれてまもなく家族はグラナダへ移り幼少時代はグラナダで過ごしていたようです。幼いころからギターの演奏を得意としていたセゴビア少年はグラナダ音楽院に行きギターを学べるようお願いしたところギターは音楽家志望者が演奏する楽器とは認められてはいなくジプシーたちが演奏する楽器とのレッテルがあり音楽院にはギターの知識と教養を持った教授は独りも居なかったそうです。セゴビア少年はそんな厳しい現実から目を背けることなく独学でギターを修めようと心に誓ったそうです。彼はこの出来事がきっかけでギターをピアノやヴァイオリンと同じような地位に引き上げようと思ったのかもしれません。
セゴビアが10歳前後の時代はフランシスコ・タレガが当時の巨匠でタレガがグラナダに演奏旅行に来ることを心待ちにしていましたがタレガは不幸にも亡くなってしまい目標とするギタリストがいなくなったセゴビアはたったひとりでピアノやヴァイオリンとギターを比較しながら他の楽器に負けない演奏と技巧を発見しようとしていました。

セゴビアは14歳のときにグラナダでコンサートを行いそれ以後はヨーロッパ各地そして南米での演奏旅行に尽力します。1924年パリで行ったコンサートが大成功をおさめ当時の音楽評論家は「セゴビアが音楽公衆のためにギターを発見した」と絶賛。
セゴビアの名声はヨーロッパ各地に広まっていきまいした。それと同時にセゴビアはギターで演奏できる曲の少なさをさとりビゥエラやリュートに書かれた曲をギター用に編曲したり、他の楽器の演奏曲もギター用に編曲をしてレパートリーを充実させていきました。そんな素晴らしいセゴビアの演奏にインスパイアされた当時の作曲家たちはこぞってギター曲を書き始めたそうです。


1928年セゴビアはアメリカでのデビューを飾りましたそれによりセゴビアの卓越したテクニックと洗練された音楽的要素は全世界に広がり、それと同時にギターという楽器の地位向上とギターはクラシック音楽の演奏にもふさわしいと楽器とみなされるようになりまいした。

セゴビアは大きなホールでの演奏時、今までのギターでは満足な音量が得られないため演奏技術の向上はもとよりギターという楽器の音量の改善を研究しています。それによりハウザーやラミレスという今現在も使用されているコンサートギターが製作されました。またセゴビアは幼いころからの人生の目標のひとつギターを世界中の音楽大学で習える環境作りにも尽力しています。
後進のギターの指導にも力をいれており彼の弟子にはアリリオ・ディアス、クリストファー・パークニング、ジョン・ウィリアムズ、エリオット・フィスク、オスカー・ギリア、など今現在も活躍中のギタリストを数多く育てています。

晩年も精力的に演奏旅行で世界各地をまわったセゴビアですがマドリッドにて心臓発作により他界。94歳でなくなりました。

普段エレキギターしか弾かないという方にも一度は聞いてほしいギタリストです。
ギターという楽器一本でここまで弾けるのかと驚くと思います。今のギターでの独奏ブーム(ソロ・ギターっていうんでしょうか)の原点は間違いなくここからでしょう。


20世紀最高のギター奏者であるセゴビアが、米デッカに残した録音の中から選りすぐりの名演を収めた2枚組。巨人セゴビアの幅広いレパートリーを満喫するには最適のアルバムだ。

Segovia Andres - Albeniz Isaac Asturias

Recuerdos de la Alhambra played by Andres Segovia

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