2013年4月29日月曜日

ギター用iOSアンプ・エフェクターシミュレーターアプリ「AmpliTube」と「JamUp Pro XT」を比較してみました。


ギター用iOSアンプ・エフェクターシミュレーターアプリ「AmpliTube」と「JamUp Pro XT」の機能と音を比較してみました。両者 AudioBusに対応したことによりギターの録音は勿論のことシンセ系のアプリに「AmpliTube」と「JamUp Pro XT」をかけて GarageBandに録音なんて事が簡単に出来ます。使用環境はiPhone4SにiRigをインターフェイスで使用、楽器はフェンダーのストラトでDiMarzioがマウントされています。モニターはヘッドホーンSONY MDR-CD900STで行っております。



AmpliTube for iPhone収録モデル
● 11つのストンプ・モデル:Overdrive、Delay、Chorus、Wah、Flanger、Octave、Envelope Filter、Phazer、Fuzz、Noise Filter、Distortion*
* Distortionは「Account」画面でのユーザー登録後にアンロックされます。
● 5つのアンプ・モデル:Clean、Lead、Crunch、Metal、Bass
● 5つのキャビネット・モデル:1x12、2x12、4x12A、4x12B、1x15
● 2つのマイク・モデル:Dynamic、Condenser
その他の特徴的な機能
●Loop Drummer は、レコーディング、ジャム・セッション、練習の助けとなるCoolなドラム・トラックを作り出すことのできる、ループ・ベースのドラム・モジュール。
●WiFi経由に加え、iTunes、iPhone本体iPodライブラリーからバッキング・トラックや曲をよみこんで練習できるようになりました。AmpliTube for iPhoneにはSpeedTrainer機能が搭載され、曲のピッチを変えること無く、テンポを1/2まで遅くしたり、2倍まで速くしたりすることも可能です。
●メトロノームとクロマチック・チューナーも搭載
●NO VOICE機能で既存の曲から、リードボーカル、またはギターソロを効果的に除去。
●演奏時に録音できるレコーダーを搭載。
● プリセットを36種類まで保存して、瞬時に切り替え可能。


感想
IK Multimeidaの製品らしく凝ったグラフィックインターフェイスがギタリストの物欲を刺激します。弾いた感じレイテンシーも殆ど感じられず(ウルトラロー使用時)とても音圧があり迫力のギターサウンドが得られますが逆をかえすとやや大味な音色です。また低音弦を弾いたときのデジタル臭さも気になりましたがマイクやキャビネットを変えることにより低減できたりより好みの音色に変えることができます。筆者はAmpliTubeのマイクモデルを変更できる点はとても優秀だと思います。またiPhoneでの使用は画面が小さいのでアンプやエフェクターの目盛を好みの数値に変え辛いですが上の写真の右側の黄色いスライダーで設定を変えたいツマミをタップしてからスライダーで数値を変更できる点もGOODです。 Loop Drummerやレコーダーですが課金しないと殆ど使えません。デフォルトで収録されているのはロック・ドラム集の簡単な8ビートのみ、課金をするとブルーズ、カントリー、メタル、ファンク、エレクトロ、ポップなどを使用できるようになるようです。またレコーダーもデフォルトだと1トラックのみです課金をするとマスター・エフェクト付き4トラック・レコーダーにアップグレード出来るようです。アンプやエフェクターも上記以上に増やしたい場合は課金による追加です、iosのアプリで¥1,700はかなり高いほうのアプリだと思いますが買ったあとも色々と課金しないといけないのはどうなのと?思ってしまいます。もちろんデフォルトで収録されているアンプやエフェクターで充分楽しめ使えるのは事実です。




JamUp Pro XT収録モデル
6台のアンプと16台のエフェクターが内蔵
●Fender® Twin Reverb、Vox® AC 30、Fender® ’59 Bassman、Marshall® Plexi、Marshall® JCM-800、Mesa/Boogie® Dual Rectifier
●Boss® NF-1 Noise Gate、Custom 4-band EQ、Ibanez® Tube Screamer、Arbiter Fuzz Face、BOSS® OD-2 Overdrive、MXR® Dyna-Comp、Boss® CE-1 Chorus、Custom Flanger、Mad Professor® Tremolo、MXR® Phase 100、Dunlop® Cry Baby、Boss® OC-2 Octave、Maestro® Echoplex EP-2 Tape Delay、Boss® DD-7 Digital Delay、Boss® RV-5 Digital Reverb、Fender® Spring Reverb Unit、PREV1/22 NEXT

その他の特徴的な機能
●ペダル+アンプ+キャビネット+ラック・モデルを7台まで同時に使用可能。
●iTunes Jam playerでiTunesライブラリーにアクセスしタイムストレッチ(ピッチ/スピード)エンジンを使って再生が可能。
●メトロノームとクロマチック・チューナーも搭載
●アーチストのプリセットのダウンロードや最新のユーザー・プリセットのチェックできるトーン・クラウド。
●フレーズ・サンプラーiOSで唯一のギター用サウンド・オン・サウンド・ループ・ステーションです。いわゆるルーパーレコーダーです。
●2トラックレコーダーを搭載
●アンプやエフェクターの設定は64個保存可能


感想
まず良いと思ったところはアンプとエフェクターの位置を変えることができる点です。現実世界ではアンプの後にエフェクターを繋ぐことは出来ないので面白い効果が期待できます。7つまでのアンプやエフェクターをアサインできる自由度はAmpliTubeにない利点です。レイテンシーもこちらも殆ど感じません(ウルトラロー使用時)iRigでのテストだったので専用のインターフェイス「JamUp Plug」だともっと良い結果が得れたかもしれません。音色はダイナミックレンジが広く繊細な音色です。クリーン系の音のシミュレーションが巧く出来ていてFender® Twin Reverbは枯れた感じがストラトにとてもマッチし思わず弾きこんでしまいました。高音域での線の細さは感じられましたがギターをハムバッキング内蔵のものにすれば解消できると思います。問題はiPhone画面ではツマミを好みの数値に中々できなくイライラする事があります。こちらのJamUp Pro XTもレコーダーのトラックを増やす時やエフェクターやアンプキャビネットを増やすときは課金を求められます。こちらも通常時は¥1,700ですiosアプリの中では高価なほうですアプリを購入したユーザーに過度な課金を求めるのはいかがなものでしょうか?


■総評
どちらも優秀なアプリでギタリストに自信を持っておススメできるアプリですが。両アプリともアプリ内課金が気になります。(特にAmpliTube)AudioBusに対応した今、レコーダー等は筆者は必要性を余り感じませんでした。その辺の無駄な機能を削って値段を下げてもらいたいです。またデフォルトで入っているアンプやエフェクターは決まっていますがユーザーに何点か選べるような自由さを求めます。ハードロックのギタリストとジャズギタリストでは求めるものが当然違うのですから。音色の特徴は一言で言うと迫力のAmpliTubeと繊細さのJamUp Pro XTというところでしょうか、デジタル臭さはAmpliTubeのほうが気になります。エフェクターの効き具合はAmpliTubeの方がいいと思います。とくにモジュレーション系のフランジャーなどは圧巻ですね。またAmpliTubeで気になった所が落ちやすいですねiPhoneのメモリーをリフレッシュさせても落ちることが何度かありました。そしてAmpliTubeはiPhoneで購入してもipadで使用するときは別途¥1,700を支払わないといけないのは改善して欲しいです。JamUp Pro XTのほうはipadで無料使用可能。最後に筆者は最初に>AmpliTubeを購入しその後JamUp Pro XTを購入しました。最初にJamUp Pro XTを購入していたらAmpliTubeは購入していないかもしれません。でもAmpliTubeの音圧と迫力は魅力ですが。





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