
ボサノヴァの創世者であり20世紀のブラジル音楽を代表する作曲家でもあり、ギタリスト、ピアニスト、そしてヴォーカリストとして世界的な活躍をしてきたアントニオ・カルロス・ジョビン。
ボサノヴァがブラジルローカルな音楽から世界的認識を得るまでに成長したのはジャズとの交流があったのは事実。しかしジョビンは「イパネマの娘」の大ヒット時、米国の大企業がコマーシャルミュージックへの依頼をしてきたがそれを断っている。これにはジョビンの「ボサノヴァはサンバにジャズのハーモニーをつけたもの」という認識への複雑な感情とブラジル人としての誇りがコマーシャルミュージックへの使用を断らせたと云われている。
ジョビンの音楽を主に形成したのはブラジル伝統のサンバのリズムと作曲家エイトル・ヴィラ=ロボスの影響を強く受けている。ジョビンの作品に見られる順次進行や半音進行の多用、トニックコードを明確にしないまま転調をすることによって得られる浮遊感などは当時のジャズにはない手法、このことからもジョビンが独自の工夫を凝らしたハーモニーそしてコード進行と言うべきもの。ボサノヴァがジャズの影響を受けているのは事実ではあるがジョビンに関してはジョビンの音楽がジャズにも深い影響を及ぼしているのは事実であるでしょう。